【3月14日 AFP】カナダ国会の国家安全保障・情報委員会は12日、中国とロシアが政治家、学生、メディアに影響を与える「秘密裏かつ強制的な」試みを強化し、カナダの安全保障と民主主義を脅かしていると警告した。

 同委員会は年次報告書の中で「脅威はしばし隠されているが、本物だ」と警告。「外国の介入によりカナダが受ける脅威は増加している。犯人らはより厚かましくなり、その活動はより確立されてきている」とした上で、中国とロシアを名指しで非難した。

 また同委員会は、外国の介入に対する政府の対応も批判。「カナダは外国の介入への対処が遅い」とし、対策の強化を訴えた。

 報告書は例として、中国が「国際的な中国語メディアの編集委員会と自国メディアの編集委員会を統合しようと試みることで、両者の調和」を図っていると指摘。「中国が中国語メディアの発信内容を統制する結果になり、カナダ国内の自由で独立したメディアをむしばんでいる」と述べた。

 また報告書では、外交官を装ったロシアのスパイが「脅威に関する活動」に携わっていたとしているが、詳細は公表されていない。(c)AFP