【3月11日 AFP】スペイン1部リーグ、ヘタフェ(Getafe CF)のアンヘル・トーレス(Angel Torres Sanchez)会長は10日、新型コロナウイルスの懸念が強まる中、今週イタリアで控えているインテル(Inter Milan)とのヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2019-20)にチームは遠征しないと述べた。

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 イタリアでは、セリエAを含めたすべてのスポーツ大会が4月3日まで中断しているが、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)とヨーロッパリーグに関しては欧州サッカー連盟(UEFA)の管轄になっている。

 今週から来週にかけてはヨーロッパリーグの決勝トーナメント2回戦が予定されており、12日にはインテルとヘタフェの第1戦がミラノ(Milan)で、19日にはASローマ(AS Roma)とセビージャFC(Sevilla FC)の第2戦がローマで行われる。

 トーレス会長はスペインのラジオ局オンダ・セロ(Onda Cero)に対し、「負け扱いになっても構わない」とコメントした。

「ミラノでの試合に代わる案を検討するよう、UEFAに求めた。コロナウイルスの流行の中心地に乗り込みたくない」「たとえどんな状況でも、われわれは選手たちの健康を危険にさらすつもりはない。あすになっても状況が変わらないなら、ヘタフェはイタリアに行かない」

 イタリアとスペインのプロ選手の労働組合は同日に共同発表文を出し、両国のチーム同士の試合を延期するようUEFAに求めた。

 今週、両国のチームは3度対戦することになっており、無観客の中で行われた10日のチャンピオンズリーグでは、アタランタ(Atalanta)がバレンシア(Valencia CF)を4-3で下し、2戦合計8-4で初の8強入りを決めた。

 共同発表文の中では、「この数日の間にミラノで試合を行えば、多くの人の健康を危険にさらすことになる」「刻々と悪化している情報を考慮し、欧州大会のすべての日程がしっかり検討されるのが望ましい」と記されている。(c)AFP