【3月11日 AFP】イタリアで新型コロナウイルス対策に抗議し複数の刑務所で起きていた暴動で、10日、当局は新たに5人の死亡を発表し、3日間の暴動の死者は12人となった。

 司法省は死因はすべて、薬物の過剰摂取によるものと述べた。暴動で受刑者らは医薬品貯蔵室に押し入っていた。ただこの発表は、別の独立した情報筋を通して確認することができていない。

 イタリアでの新型コロナウイルスによる死者は、過去2週間余りで631人となり、政府は広範にわたる感染拡大対策の一環として、各刑務所に対し、訪問者との面会禁止などを指示。これを受けて8日、刑務所23か所で暴動が発生していた。

 司法省によると現在、うち1か所を除くすべての刑務所で事態は沈静化した。イタリア南部・メルフィ(Melfi)の刑務所で受刑者らの人質となっていた職員4人と医療関係者1人も解放された。

 ただ南東沿岸部・フォッジャ(Foggia)の刑務所では、受刑者22人が現在も逃走中だという。(c)AFP