【3月7日 AFP】自転車ロードレースのワンデークラシック、ミラノ~サンレモ(2020 Milan-San Remo)の主催者は6日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大会を延期すると発表した。レースのスタート地点であるイタリア・ミラノ(Milan)は、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」でこれまで148人が死亡するなど、深刻な被害が出ているロンバルディア(Lombardy)州に位置している。

【関連記事】新型ウイルスで中止のUAEツアー、ほぼ全選手に問題なし

 1907年に第1回大会が開かれたミラノ~サンレモが中止されるのは、これまで1916年、1944年、1945年の合計3回となっていた。今年は21日に開催される予定だったが、1週間のレースで競う次週のティレーノ~アドリアティコ(Tirreno-Adriatico 2020)とともに延期が決まった。両レースの代替日程については、明らかにされていない。

 これに先立ち、5日にはイタリアの自転車競技でシーズン最初のビッグイベントとなるストラーデ・ビアンケ(Strade Bianche 2020)も7日の開催が中止となっていた。待ちに待たれていたミラノ~サンレモは、291キロメートルもの長距離を一日で走破することから、「モニュメント」レースと呼ばれる由緒ある大会の一つとして知られている。

 一方、8日にスタートするパリ~ニース(Paris-Nice 2020)は、ウイルス感染を懸念して一部のトップチームが不参加を決めたものの、予定通り開催される。

 そのため、ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)やアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)、トレック・セガフレード(Trek Segafredo)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)ら、レースの延期や中止に見舞われたライダーは、間際でパリ~ニースに駆け込みエントリーすることになった。

 これに対して、チームイネオス(Team Ineos)やモビスター・チーム(Movistar Team)に続き、6日午後には優勝候補のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)をエースに擁するチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)が、ウイルスを懸念してパリ~ニースの参加を見送った。(c)AFP