【3月7日 AFP】ビル・クリントン(Bill Clinton)元米大統領(73)が、米ホワイトハウス(White House)の実習生だったモニカ・ルインスキー(Monica Lewinsky)さん(当時22)と不倫関係を持ったことについて、大統領としてのストレスを軽くし、心配事を解消するためだったと、米動画配信サービス「Hulu(フールー)」が6日に配信を開始したドキュメンタリー作品で打ち明けている。

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 米Huluが配信している4部構成のドキュメンタリー・シリーズ「Hillary(原題)」は、ビル氏の妻で元ファーストレディーのヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏の人生に焦点を当てた内容で、ビル氏を弾劾裁判に追い込んだ不倫騒動に関しても夫妻に別々でインタビューを行っている。

 ビル氏はこのインタビューで、1995年に始まったルインスキーさんとの不倫関係は「自分の心配事を解消する」ための手段だったとした上で、この関係がルインスキーさんの人生を左右してしまったことには「つらい」感情を抱いたと述べている。

 ビル氏はさらに、人生の「プレッシャーや失望感、恐怖、不安といったさまざまなことや、自分の心配事を解消するために長年していたこと」が動機となり、不倫関係に至ったと説明している。

 またインタビューでは、不倫に関するニュースが報じられる前に娘のチェルシー(Chelsea Clinton)さんに伝えるよう、ヒラリー氏がビル氏に話したことについて2人が振り返るシーンもあり、ビル氏は「だから私から話した。大変だった」と語っている。

 また、夫を擁護する決断を下したことについてヒラリー氏は、批判と称賛どちらの声も浴びてきたと告白。一方でビル氏は、妻がそばにいてくれたことは「とてもありがたかった」と語った。

 ビル氏は、ルインスキーさんとの不倫関係と、その後の宣誓供述で偽証したことで、1998年12月に弾劾訴追された。1999年2月には上院の弾劾裁判で無罪となったものの、クリントン政権はこのスキャンダルに彩られることになった。(c)AFP/Peter HUTCHISON