【2月25日 AFP】米ニューヨークの裁判所の陪審は24日、米ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)被告(67)に対し、性暴力などで有罪評決を下した。一方、起訴された罪で最も重い略奪的性的暴行などでは無罪となった。セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)の告発運動「#MeToo(私も)」は、この評決を歴史的勝利と称賛した。

 法廷には大勢の傍聴人が詰めかけた。男性7人、女性5人から成る陪審団はワインスタイン被告について、第1級性暴力と第3級レイプについて有罪としたが、終身刑を科される可能性もある第1級レイプと略奪的性的暴行については無罪とした。

 有罪評決を受けて、ワインスタイン被告は勾留された。量刑は3月11日に言い渡され、最高で29年の禁錮刑が科される可能性もある。

 ワインスタイン被告の弁護人を務めるドンナ・ロトゥンノ(Donna Rotunno)氏は、控訴する方針を示した。

 ワインスタイン被告のセクハラ騒動を受けて立ち上げられたジェンダー格差の解消などを訴える運動「タイムズ・アップ(Time's Up、もうおしまいの意)」は、この評決を「正義の新時代」を示すものと称賛した。

 マンハッタン(Manhattan)地区のサイラス・バンス(Cyrus Vance)検事長は、ワインスタイン被告に不利な証言をした女性らについて、「歴史の流れ」を変えたとたたえた。

 ワインスタイン被告は、映画『恋におちたシェイクスピア(Shakespeare in Love)』など数々の映画をプロデュース。米アカデミー賞(Academy Awards)を受賞したこともある。(c)AFP/Peter HUTCHISON