【3月4日 AFP】建築界で最高の栄誉とされるプリツカー賞(Pritzker Architecture Prize)の2020年の受賞者に、アイルランドの首都ダブリンを拠点とする建築家、イボンヌ・ファレル(Yvonne Farrell)氏(69)とシェリー・マクナマラ(Shelley McNamara)氏(68)が選ばれた。アイルランドからの選出は初めてで、女性建築家の2人組が受賞するのもこれが初めて。

 ファレル氏とマクナマラ氏は、ブルータリズムの影響を受けた建築で国際的に名声を得た。2人の建築物は、荒々しさを残したむき出しのコンクリートなどの力強く重たい素材に、展望スポットや待ち合わせ場所、当てもなく過ごす場所などのちょっとした人間活動のための細部を融合させている。

 2人は1974年に大学で出会い、78年に建築設計事務所「グラフトン・アーキテクツ(Grafton Architects)」をダブリンに設立。その後40年にわたり共に活動してきた。

 これまでにプリツカー賞を受賞した女性建築家はわずか3人。2004年に故ザハ・ハディド(Zaha Hadid)氏、2010年に妹島和世(Kazuyo Sejima)氏(西沢立衛<Ryue Nishizawa>氏と共に)、2017年にカルマ・ピジェム(Carme Pigem)氏(ラモン・ビラルタ<Ramon Vilalta>氏、ラファエル・アランダ<Rafael Aranda>氏と共に)が受賞している。(c)AFP/Maggy DONALDSON