【3月8日 CNS】中国・広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)の地下鉄を運営する広州地鉄集団(Guangzhou Metro)は2月25日、パキスタン・ラホール(Lahore)の地下鉄「オレンジライン」の運営に関する契約について、パキスタンのパンジャブ公共交通局と署名した。パキスタンで初めての地下鉄で、広州地鉄集団にとっても海外初の地下鉄運営プロジェクトとなる。

 人口1200万人のラホールはパキスタンで2番目の大都市で、文化と芸術の中心地。オレンジラインは、「一帯一路(Belt and Road)」の筆頭プロジェクトである中国―パキスタン経済回廊で最初の鉄道事業。全長は南北25.58キロに及び、大半が高架式だ。全26駅で、最高時速50キロの車両が5両編成で走る。全線で中国の基準、技術、装備を採用している。

 地下鉄運営事業は、北方国際(Norinko International)、広州地鉄集団、パキスタンのバス会社・Daewoo Expressの企業連合体が落札し、8年間の運営とメンテナンスを担当する。6月上旬に営業を開始する予定で、広州地鉄グループが管理・技術スタッフの採用や訓練を行う。

 現在、広州地下鉄の運行距離は515キロに達している。国際地鉄連盟の昨年の発表によると、世界の38の大型地下鉄の中で、広州地下鉄は運営の安全性と時間の正確さで1位を誇り、サービスの信頼性や使用率でも上位にランクされている。広州地鉄集団は中国初の地下鉄会社でもあり、広東省の珠江(Pearl River)デルタ地域で複数の鉄道プロジェクトの運営も進めている。

 広州地鉄集団によるオレンジラインの運営は、中国政府が進める「走出去(海外進出)」戦略を反映した重要プロジェクト。広州地鉄集団は総力をあげて運営し、一帯一路構想をけん引するサービスを提供しようとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News