【3月28日 AFP】生まれつき手足が不自由なロババ・モハマディ(Robaba Mohammadi)さん(19)は、女性や障害者への差別が日常的に行われているアフガニスタンで、芸術家として活躍している。

 モハマディさんは子どもの頃、学校への通学を拒否された。絵筆を口にくわえ歯を食い縛ることで、精巧で彩り豊かな絵を描くことを独学で覚えた。

 その作品は今日、世界的に展示・販売されている。「私が描いているのは主に、アフガニスタンの女性、女性たちの力、女性の美しさ、絵画の美しさ、愛、そして女性が直面する課題です」とモハマディさんは語る。

 モハマディさんはまた、首都カブールに昨年、障害のあるアーティストの養成を支援するセンターも設立した。約50人の学生がモハマディさんの授業に参加する。センターの運営資金はモハマディさんの絵画の売り上げで賄っている。

 モハマディさんは先天性の四肢障害に加えて、現在は変形性関節症にも苦しんでいる。しかし、家族の協力でようやく読み書きを習得。今では携帯電話に舌を使って入力することで、他のティーンエージャーと同じようにソーシャルメディアをうまく使いこなしている。

 兄のアリ・モハマディ(Ali Mohammadi)さんは「私たちはロババをとても誇りに思っている。彼女は障害者を奮い立たせる存在だ」と語った。(c)AFP/Mushtaq MOJADDIDI