■「北朝鮮のよう」

 だが土産物店が密集する地区の住民で、エンジニアのアンドレイ・ステパノフ(Andrei Stepanov)さんは「まるで北朝鮮に住んでいるみたいだ。テレビや新聞、どこでも『偉大なるプーチン』を目にし、公的な建物にはプーチン氏の肖像画が飾られ、土産物にまでなっている。やりすぎだ」とこぼした。

 土産物業者がプーチン商品でもうけている一方で、ロシア政府は限界があることをほのめかしている。サンクトペテルブルクの空港には先ごろ、伝統的なロシア正教会の聖像に見立てたプーチン像が登場した。だが、これに冷ややかな反応を示したドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は、AFPに「われわれは承認していない。大統領は承認していない。聖像とは呼べない」と述べた。

 それでもロシア大統領府はプーチン政権20年をたたえてウェブサイトを立ち上げ、米歌手フランク・シナトラ(Frank Sinatra)のヒット曲を歌ったり動物と一緒にポーズを取ったりしている同氏の記録映像を公開している。(c)AFP/Marina KORENEVA