【2月28日 AFP】SANZAR(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの3か国からなるラグビー連合協会)は28日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、スーパーラグビー(Super Rugby 2020)に参戦するサンウルブズ(Sunwolves)のホームゲーム2試合をオーストラリアに会場を移して行うと発表した。

 サンウルブズは来月8日に大阪でブランビーズ(Brumbies)と対戦する予定だったが、試合は日程が2日前倒しされてシドニーの南にあるウーロンゴン(Wollongong)で行われることになった。また、同14日に東京でプレーするはずだった強豪クルセイダーズ(Crusaders、ニュージーランド)戦についても、会場がブリスベンに変更されることになった。

 SANZARのアンディ・マリノス(Andy Marinos)最高経営責任者(CEO)は、「日本政府の要請と保健当局の指示に従い、試合日程を変更しなければならないのは明白となった」「試合会場の変更には、膨大な量の綿密な事業計画と運営作業が絡むことになるが、このような時期に際し、これらの努力はラグビー界の偉大な精神を反映するものである」と述べた。

 サンウルブズは今月29日にニュージーランドでハリケーンズ(Hurricanes)戦に臨むことになっており、今回の変更により今後4週間ほどロードにとどまることになる。オーストラリア、アルゼンチン、日本、ニュージーランド、南アフリカの各チームが南半球で戦うスーパーラグビーは、これまで試合が中止されたことは一度もない。

 サンウルブズは4月5日に東京でレッズ(Queensland Reds)戦、5月2日にシンガポールでジャガーズ(Jaguares)戦、同8日に東京でNSWワラタス(NSW Waratahs)戦を控えているが、アジアで臨む今後の試合についての判断は下されていない。

「関係各国の政府保健当局や連盟、そして各チームと連携しながら、これらの試合に関して適切な措置を講じていく」と補足したSANZARは、新たな手続きを導入し、各会場に医務室を設置して選手やスタッフの体温をチェックしていくことも明らかにした。(c)AFP