【2月23日 AFP】22日に行われたイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)対トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)戦で起こった物議を醸す場面について、元審判のキース・ハケット(Keith Hackett)氏が、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)は大きなミスをしたとコメントした。

 この試合では、トッテナムのジオヴァニ・ロ・チェルソ(Giovani Lo Celso)がチェルシーのセサル・アスピリクエタ(Cesar Azpilicueta)を踏んだにもかかわらず、マイケル・オリバー(Michael Oliver)主審はレッドカードにはあたらないと判断し、VARもその判定を支持した。

 英BTスポーツ(BT Sport)によれば、ロンドンのVAR室にいる審判団も試合後、判定は間違いだったと認めており、ハケット氏はツイッター(Twitter)で、VARの責任者は「サッカーのルールについて自らをアップデート」するべきだと話している。

「頼むよ、VARのデビッド・コート(David Coote)」「どんな状況だろうとあれはレッドカード。難しい判定じゃない。ロ・チェルソは退場になるべきだった」「プロ審判員協会(PGMOL)による声明の中心人物を知りたい。その人物は国際サッカー評議会(IFAB)のウェブサイトへ行ってルールを確認し、自らをアップデートすべきだ」

 フランク・ランパード(Frank Lampard)監督も試合後、BTスポーツに対して「レッドカードを求めるのは好きじゃないが、あれは脚を折るプレーだ。ピッチの審判団のことを言っているんじゃない。VARは判定を明確にするためにあるのに、今は十分ではない」とコメントした。

 プレミアリーグでは今季からVARが導入されているが、VARが試合に大きな影響を与える中で、ファンはフラストレーションをため込んでいる。

 チェルシーはマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に敗れた前節でも、オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)のヘディングシュートがごくわずかにオフサイドだったとして取り消されており、微妙なオフサイドの判定が話題になることがこのところは増えている。

 ファンもVARが試合の主役になることが多すぎると不満に感じており、また判定の間プレーが中断することも批判の的になっている。(c)AFP