【2月12日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、自身の顧問を長年務めたロジャー・ストーン(Roger Stone)被告に対する求刑を軽減するよう圧力をかけた疑惑が浮上し、11日にはトランプ大統領の職権乱用を批判する声が噴出した。

 ストーン被告は昨年11月、連邦議会に対する偽証、証人の買収、2016年大統領選におけるロシア介入疑惑をめぐる下院調査の妨害など7つの罪に問われ、そのすべてで有罪と認められた。

 検察は10日、厳しい禁錮87~108月(7~9年)を求刑。これを受けてトランプ氏は翌11日未明、「これはひどい、とても不公正な状況だ」「この司法の誤りを野放しにはできない!」とツイッター(Twitter)に投稿して非難した。

 同日午前中にはある司法省高官が記者団を前に、求刑内容は「ストーン被告の罪に対して極端で過剰、重過ぎる」と批判した。この発言を受け、本件に関わった検事4人が担当から外れると表明。抗議を示すためとみられている。

 新たな担当検事は、「司法妨害事件の標準的な判決に比してより妥当」なのは禁錮37~46月(3年超)と提案した。トランプ大統領は、介入を否定している。

 トランプ氏はわずか1週間前に、弾劾裁判で無罪を勝ち取ったばかり。民主党議員らは、トランプ氏の司法介入疑惑について新たな捜査を開始するよう求めている。(c)AFP/Paul HANDLEY