【2月12日 AFP】米大リーグ機構(MLB)がプレーオフの形式の改革を検討していると、11日に米複数メディアが報じた。2022年から採用される可能性がある改変案には、出場枠の拡大や、特定のチームが対戦相手を選べるといった内容が含まれているという。

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 現在のプレーオフは10球団で行われているが、ア・リーグ7球団、ナ・リーグ7球団の計14球団への拡大が考えられている。また、現在一発勝負のワイルドカードゲームを3回戦制にする変更も含まれる今回の改革案は、レギュラーシーズンの関心を長く保たせるために考案されており、MLBの幹部はプレーオフの出場権を争うチームが増えれば、観客動員数の減少に歯止めをかけられるかもしれないと考えている。

 最も議論を呼んでいる提案の一つは、特定の球団がプレーオフの対戦チームを指名できるようにするというテレビ向けの改革。各リーグで地区優勝を果たしたチームの中で勝率が2番目に高かった球団は、レギュラーシーズン最終日の夜に放送されるテレビ番組の中で、ワイルドカードラウンドに進んだ中で勝率が低かった3チームの中から対戦相手を指名することができる。

 今回の報道を受け、ソーシャルメディア上では反発の声が上がっており、シンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)のトレバー・バウアー(Trevor Bauer)投手は、MLBのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)オーナーを批判した。

 バウアーはツイッター(Twitter)で「このプレーオフの新フォーマットを誰が提案したのかは一切知らないが、情報が出た責任はロブにある。だから、ロブ・マンフレッドに直接こう伝えたい。あなたの提案はばかげている。理由はツイッターで書ききれないほどある。これで、あなたが野球をまったく理解していないことが分かった。笑い者だ」と投稿した。

 また、フィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)のディディ・グレゴリアス(Didi Gregorius)遊撃手も困惑しているようで、「なぜこれほど魅力的なスポーツを変えようとしているのだろう?」とツイートした。

 プレーオフのフォーマット変更は、選手会(MLBPA)の承認と30球団のオーナーの署名に加え、新しくなった包括的労働協約に組み込まれる必要がある。(c)AFP