【2月12日 AFP】米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)に所属する大谷翔平(Shohei Ohtani)が、新シーズンはまず指名打者(DH)としてスタートし、マウンドへの復帰は5月中旬以降になる見通しであることが分かった。チームのゼネラルマネジャー(GM)が明かした。

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 大谷は2018年に右肘の靱帯(じんたい)を再建するトミー・ジョン(Tommy John)手術を受け、リハビリを続けていたが、昨年9月に今度は左膝にもメスを入れたため、肘の治療の完了が年末までずれ込んだ。

 そのため大谷本人がチームドクターとトレーナー、ビリー・エプラー(Billy Eppler)GMらと話し合い、シーズン開幕からメジャーで投げることはしないと決まった。ただしMLBは規則が変わったため、大谷がマイナーリーグの試合に投手として出場し、翌日にエンゼルスで打席に立つといったことが今季は可能になる。

 エプラーGMは「翔平のマウンド復帰は5月中旬に照準を定めている」「この先何か予想外のことが起こらない限り、DHとして開幕を迎えることができるはずだ。まずはそちらでスタートすることを期待している」と話した。

 大谷は新シーズン、投手ではなく二刀流選手としてエンゼルスのメンバーに登録される見込みだが、投手として復帰すれば実質的にピッチングスタッフが1人増えることになり、戦略の幅が増す。チームを率いるジョー・マッドン(Joe Madden)監督もそのことに期待する一方で、焦って大谷を酷使するようなことがあってはならないと話している。

「世代に1人のレベルのタレントなのだから、復帰に際しては慎重に、辛抱強くやる必要がある」「これから長く活躍するだろうし、そうした選手を見守る立場の人間は、慎重でなければならない」

「この件では、我慢がキーワードになると思う。私はこれまでにもさまざまな選手を育ててきた経験がある。そして、彼のような才能を持つ選手が今回のようなけがの状況から戻ってくる際には、我慢強さが非常に重要だし、私はそうあるつもりだ」 (c)AFP