【2月9日 AFP】新型コロナウイルスの感染が拡大する中、インドネシアの観光地バリ(Bali)島で足止めされていた中国人観光客約3000人に対し、中国・武漢(Wuhan)に戻るチャーター便が用意された。だが当局によれば、搭乗者はわずか61人で、居残りを選んだ大半の中国人は長引いた休暇を喜んでいるようだという。

 バリ島の当局によると、インドネシアから中国本土への航空便が運休しているため、現地の中国領事館が足止めされていた中国人観光客約3000人に武漢行きのチャーター便を手配した。

 だが申し出を受け入れ、座席数189席の中国東方航空(China Eastern Airlines)機に搭乗したのは、子ども12人を含む61人にとどまった。

 駐デンパサール(Denpasar)中国総領事の苟皓東(Gou Haodong)氏は、搭乗者全員が「母国に戻りたがっていた」武漢市民だったと明かし、「要望があれば、(また別の航空便を)検討する」とした上で、バリ島に残ることを選んだ人々はおおむね長引いた休暇を楽しむためにとどまったと述べた。(c)AFP