【2月9日 AFP】(更新、写真追加)タイ東北部ナコンラチャシマ(Nakhon Ratchasima)市で銃を乱射した兵士がショッピングモールに立てこもった事件で、タイ警察は9日、容疑者の男を射殺したと発表した。タイを震撼(しんかん)させたこの事件は、発生から17時間近くたって終わった。タイのプラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相は同日午後、容疑者によって26人が殺害され、犯行の動機は「個人的な問題」だったと明らかにした。

 警察の犯罪制圧部門の責任者は同日午前、AFPに対し、「30分前」(日本時間9日午前11時)に軍の上級曹長ジャカパン・トンマ(Jakrapanth Thomma)容疑者は死んだと述べた。保健省と警察トップも容疑者が死亡したと認めた。警察の報道官は、警察の特殊部隊が容疑者を殺害したと明らかにした。

 ナコンラチャシマの医師は報道陣に対し、「正式な人数は死者が20人、負傷者が42人で、負傷者のうち9人が手術を受けている」と述べ、先に伝えられていた死者21人という情報を訂正した。

■動機は「個人的な問題」

 その後9日午後になって、プラユット首相は負傷者が運び込まれた病院の前で、容疑者によって殺害された人は民間人と治安要員の計26人で、最年少は13歳の少年だったと明らかにした。犠牲者の大半はショッピングモールとその周辺で殺害されたという。

 またプラユット首相は、犯行の動機は住宅の売却に関連する「個人的な問題」だったと述べ、 「タイでは前例のない事件だ。このような事件は今回で最後になることを望む」と述べた。(c)AFP/Thanaporn PROMYAMYAI / Dene CHEN