【2月8日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は7日、新たな核軍拡競争を抑止するため、より直接的な役割を果たすよう欧州各国に呼び掛けるとともに、欧州の集団安全保障への脅威に対し「傍観者になってはならない」と危機感を示した。

 英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)後のフランスの核戦略について軍当局者らを前に演説したマクロン氏は、「法的枠組みがなければ、欧州各国は自国の領土内で通常兵器、さらには核兵器をめぐる新たな軍拡競争に急速に直面する恐れがある」と述べた。

 英国がEUを離脱したことで、フランスはEUで唯一の核保有国になった。核兵器の拡散を制限する長年の合意はますます危険にさらされている。

 米国とロシアの中距離核戦力(INF)全廃条約が失効し、中国が世界で影響力を強めようとする中、「欧州大陸での非常に多くの悲劇を経て獲得した平和を危うくしかねない」冷戦(Cold War)時のような対立で板挟みに陥らないようにするため、欧州が行動することが強く必要とされているとマクロン氏は指摘。「1960年代の終わり以来なかった、純然たる無制限の軍拡および核軍拡が起きる恐れ」があると警告した。

 マクロン氏はまた、フランスが多額の費用を投じて兵器の近代化に着手するにあたり、同国の核抑止力に関する「戦略的対話」に参加するよう欧州各国に呼び掛けた。

「私たちの意思決定に関する独立性は、欧州各国との揺るぎない結束と完全に両立する」とマクロン氏は述べた。(c)AFP/ Jérôme RIVET and Valerie LEROUX