【2月7日 AFP】東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は6日、感染が拡大している新型コロナウイルスがパニックを引き起こすといううわさを振り払い、大会は「予定通り開催される」と明かした。

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 組織委の武藤敏郎(Toshiro Muto)事務総長は、全世界で少なくとも2万8000人が感染し560人以上の死者を出すなど、感染が急速に拡大しているコロナウイルスに対応するための対策本部を設置したと発表。その一方で、大会の開幕が7月24日から動くことはないと述べた。

 武藤事務総長は報道陣に対し、「五輪とパラリンピックは予定通り開催される」とコメントした。「客観的かつ冷静であり続けることが重要。世間に不安を感じさせたくない。感染はまだ限られた状態で、現状を踏まえると五輪の開催に問題はない」

 コロナウイルスの感染者は20か国以上で確認されている。

 国内では死者こそ出ていないが感染者は6日までに45人を数えていた。これまで3700人以上の乗客と乗員を乗せ、横浜で検疫を受けているクルーズ船でも少なくとも20人の感染が確認されていたが、7日には新たに41人が感染していたことも明らかになっている。

 世界保健機関(WHO)は「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言している。

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