【2月5日 東方新報】中国人は今、新型コロナウイルスによる肺炎との闘いのただ中にある。感染が「地球上で最大の民族大移動」と称される春節(Lunar New Year、旧正月)期間に広がったことで、重大な公共衛生安全の緊迫性と複雑性は、世界でもまれに見るものとなっている。中国の公共安全リスクへの対応と、国の統治能力が試されていることは間違いない。

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 感染の急速な拡大に対する政府の反応は早かった。国務院が春節休暇の延長を決定してから、国家衛生健康委員会は毎日、最新状況に関する記者会見を行い、救援隊員、設備、物資の湖北省への派遣、臨時病院の緊急建設など、一連のウイルス対策はトップの決定から実行に至るまで停滞なく実行されている。

 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は、中国関係当局から早く、適時に情報提供が行われ、各国はこのおかげでウイルスに対する注意を喚起し、対策を進めることができていると評価している。

 武漢(Wuhan)から外界に通じる道が封鎖されてから、人が多く集まる大型イベントの中止、春節休暇期間の延長など、中国は矢継ぎ早にウイルス対策を打ち出した。

 また、政府は、患者が費用が理由で治療を受けるのをやめないよう、医療費の個人負担免除の対象を疑似患者にまで広げたことを明らかにしている。

 1月28日夜の時点で、6000人近い医療隊員が湖北省に入り、ウイルス対策支援を行っている。製造業では、昼夜兼行でマスクや医療用防護服などの生産を行っている。生活物資の生産と輸送についても優先措置を講じ、感染地域の市場供給と安定価格を保証している。

 武漢市のスーパーと生鮮市場への取材によると、野菜や肉類、果物などの供給は継続され、価格は正常に維持されている。市民は外出の予定を中止したり、家を離れないようにしたりと、不必要に恐れや不安感を与えないようにしているという。

 今回の肺炎の発生により、14億の人口を有し、都市化率が60%を超えた超大型国家の統治能力が試されていることは間違いない。全国の力を集結し、国際社会とも効果的に協力し合うことにより、部門と国境をまたいで対応できる統治モデルをつくり上げるのは、ウイルスの予防抑制にとって重大な意義があるだけでなく、国家統治システムの一層の現代化につながることだろう。(c)東方新報/AFPBB News