【2月2日 AFP】オーストラリアの首都キャンベラ南郊を脅かしていた大規模な森林火災の勢いが、2日朝までに弱まった。これにより消防隊が防火帯を強化し、住民を守ることが可能となった。

 現場の消防隊によると、熱波によって上昇していた気温が下がり、雨の予報も出ていることから、森林火災はもはや緊急避難が必要なレベルではないという。

 キャンベラを含む豪首都特別地域(Australian Capital Territory)では1月30日、熱波の予報に伴い、森林火災が南郊に達する恐れがあったことから、約20年ぶりに緊急事態を宣言した。

 オーストラリア気象局(Bureau of Meteorology)によると、2月1日のキャンベラの気温は、41度を超えた。

 主な脅威は、オローラル・バレー(Orroral Valley)火災によるものだった。この火災はニューサウスウェールズ(New South Wales)州の森林火災の一つと合流し、5万2000ヘクタールが焼失したが、ほとんどは人里離れた低木林地だった。

 現地では熱波の次に嵐の予報が出ている。嵐による雨が森林火災の鎮火に役立つ可能性があるが、鉄砲水などの災害が起きる可能性もある。

 オーストラリアでは大規模な森林火災が発生した昨年9月以降、少なくとも33人が死亡。広大な土地が焼失した。ニューサウスウェールズ、ビクトリア(Victoria)両州の各地では、今も80か所を超える森林火災が続いている。(c)AFP