【1月30日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)の男子シングルス準々決勝で敗れた大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は29日、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に並ぶ四大大会(グランドスラム)最多20勝目へのチャレンジが終わり、「悲しい」とコメントした。

 ナダルはこの日、6-7(3-7)、6-7(4-7)、6-4、6-7(6-8)で第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗北。ナダルはタイブレークで3セットを落とし、試合は4時間10分に及ぶマラソンマッチだった。

 一方のフェデラーは大会に勝ち残っており、ナダルとの差を広げる通算21度目のグランドスラム制覇を目指し、30日にノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)との準決勝に臨む。

「もちろん悲しい。再びグランドスラムの準決勝で戦うチャンスを逃した」と悔しさをにじませたナダルだったが、「偉大な相手に敗れた。彼は勝利に値したし、良いプレーだったと思う」とティエムへの賛辞を忘れなかった。

 この結果、過去にロイ・エマーソン(Roy Emerson)氏とロッド・レーバー(Rod Laver)氏の2人しか成し遂げておらず、オープン化以降では初となるグランドスラム全4大会での複数回優勝は来年以降にお預けとなった。

 全豪での優勝は2009年の1度だけとなっている33歳のナダルは、自身と同じベースライナーのティエムに対し、直近2回の全仏オープンテニス(French Open)決勝を含め通算成績は9勝4敗と勝ち越していたが、この日は26歳のティエムが重要な場面でレベルを上げた。

 若いティエムの脚力が勝ったと示唆したナダルは、何か改善点はあったかと問われると、「イエス。タイブレークをいくつか取ることだ」と答えた。

「でもこういうものなんだ。思った通りにいかないこともある」「ティエムは良いメンタルでプレーしていた。常に1本多く、自分にとっては難しい位置にボールを返してきた。力と積極性、決意に満ちたプレーだった」 (c)AFP