【2月1日 CNS】中国・遼寧省(Liaoning)にある古代王朝・高句麗(Goguryeo)の遺跡調査をしている遼寧省文化財考古学研究院は1月19日、2年間の調査で300か所以上の遺跡を発見したと発表した。山城跡が約70か所、古墳が約200か所、他の遺跡が60か所以上という。

 高句麗は紀元前1世紀から紀元後7世紀にかけて、現在の中国東北部と朝鮮半島に存在していた王朝。紀元前37年に建国し、徐々に領土を拡張して6世紀に全盛期を迎えた。遼寧省の高句麗遺跡の調査は1930年代から始まり、80年以上の歴史がある。

 同研究院は2017年末から、高句麗の時代と、高句麗滅亡後に建国された渤海国の時代の遺跡調査を始めた。2年間にわたり計31か所の城跡、218か所の古墳、その他21か所の遺跡と関所を調査。李新全(Li Xinquan)副院長は「瀋陽(Shenyang)、撫順(Fushun)、本渓(Benxi)で高句麗、渤海時代の遺跡を確認し、詳細に記録した」と話す。

 その中で、遼寧省で初めて高句麗時代の採石場を発見した。石材を採掘・加工した跡地や多数のくさび形の石くず、未完成品などが残っており、高句麗時代の採石技術の研究に貴重な資料となった。一連の調査により遺跡の位置関係が分かり、正確な遺跡の分布図を完成させるため重要な価値があったとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News