【1月29日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)の男子シングルスでベスト4に入ったノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が28日、ヘリコプターの墜落事故によりこの世を去ったバスケットボール界のスター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏について、10年来の「師であり友人」だったと明かし、涙ぐみながら死を悼んだ。

 ミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)を退けて勝ち上がったジョコビッチは、「KB」と刺しゅうされたウエアを着てオンコートインタビューを受け、ブライアント氏が次女ら8人と共に墜落事故で死亡した知らせに「胸が張り裂けそうだった」と話した。

「彼は史上最高のアスリートの一人で、僕を含めた世界中の多くの人に刺激を与えていた」「幸運にも、10年前から個人的な付き合いがあり、アドバイスやサポートが必要なときは彼がそこにいてくれた」

「僕にとっては師であり友人でもあったから、彼と娘さんの身に起こったことを聞いて、ただ胸が張り裂けそうだった」。そこまで話したジョコビッチは言葉に詰まり、気持ちを落ち着かせなければいけなかった。

 バスケットボール史上屈指の選手と言われるブライアント氏の死には、ジョコビッチの他にビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)氏やマルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏ら、テニス界からも多くの大選手が哀悼のメッセージを出している。

 27日の全豪オープンでは、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)がロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のジャージーを着て男子シングルス準々決勝の会場に入り、コリ・ガウフ(Cori Gauff)とキャサリン・マクナリー(Catherine McNally)の米国ペアは、シューズにブライアント氏を悼むメッセージを書いて女子ダブルスの試合に臨んだ。(c)AFP