コービー氏死亡のヘリ墜落事故、原因究明へ捜査開始 米当局
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【1月28日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)の元スーパースター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏(41)ら9人が死亡した26日のヘリコプター墜落事故に関して、同国の連邦航空局(FAA)と運輸安全委員会(NTSB)が27日、原因を突き止めるべく捜査を開始した。
ブライアント氏と娘のジアナ(Gianna Maria-Onore Bryant)さん(13)、他の乗客6人とパイロットが乗ったシコルスキー(Sikorsky)S-76ヘリコプターは、ロサンゼルス西部カラバサス(Calabasas)の険しい丘の中腹に墜落した。生存者はいなかった。
現役時代にレイカーズ一筋でプレーしたブライアント氏は、通算5度のNBAファイナル制覇と合計2度の五輪金メダル獲得を果たすなど、バスケットボール史上最高の選手の一人として知られていた。
同氏は自宅のあるオレンジ郡(Orange County)から、自身が立ち上げたサウザンドオークス(Thousand Oaks)のマンバスポーツアカデミー(Mamba Sports Academy)に向けて、プライベートヘリコプターで移動していた最中に今回の事故に遭遇した。
2014年から2016年までブライアント氏のパイロットを務めていたカート・キーツ(Kurt Keetz)氏は、米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)に対して、事故原因はエンジントラブルというよりも、悪天候によるものである可能性が高いという見解を示し、「機体のエンジン2機が故障して墜落した可能性はあり得ない」と語った。
ロサンゼルス市警(LAPD)はAFPの取材に対して、事故当日には濃い霧が出ており、午後まで警察当局のヘリコプターを飛ばすことはできなかったと話した。また、ロサンゼルス郡保安局(Los Angeles Sheriff's Department)も、当日の午前中に飛んでいたヘリコプターはなかったと報道陣に明かした。
しかしながら、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は航空管制の音声記録を引用し、ブライアント氏のパイロットが飛行許可を得ていたと報じた。現地メディアが目撃者の情報として伝えたところによると、ブライアント氏が乗ったヘリコプターはかなりの低空飛行で危ない状態を続けていた後、丘の中腹に墜落したという。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT