【1月27日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)の元スーパースター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏が26日、米ロサンゼルス郊外で発生したヘリコプター墜落事故で死亡した。

 レイカーズ一筋でプレーしたブライアント氏は、2015-16シーズンに現役を引退するまでに5度のNBA王者に輝き、米国代表としても2008年の北京五輪、2016年のロンドン五輪で金メダルを獲得した。2016年に行われた現役最後の試合では60得点を挙げる活躍をみせ、NBAでの輝かしい20年のキャリアに幕を引いた。

 現役時代はNBAの象徴ともいえる存在だったブライアント氏のウィットと英知のこもったコメントを振り返る。

「大学をスキップして、僕のこの才能をNBAに持ち込むことにした」――1996年、当時10代のブライアントが、大学進学の予定を変更して高校から直接NBAに挑戦することを表明した際のコメント

「自分が星や月みたいなところへたどり着けるかはわからない。だけど、たとえ崖や、高いところから落ちたとしても、それはそれで構わない。学ぶための良い機会になる」――大学を飛ばし、NBAに挑戦することを決めた理由について

「勝利はすべてに優先する。グレーゾーンはない。『もう少しで』なんてものもない」――自身の超がつくほど負けず嫌いな性格を評して

「ここに座り、何が起きるのか把握していたなんて言ったらうそになる。夢の中でも想像しなかったよ」――2006年、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)戦で81得点を挙げた試合後

「僕はあまりトラッシュトークをするタイプじゃないけれど、やるときは相手の息の根を止めるまでやる」――ポール・ピアース(Paul Pierce)との舌戦について

「若い連中がコートでやってるのはチェッカー。僕がやってるのはチェスだ」――バスケットに対する自身の頭脳的なアプローチについて

「生半可な連中とは関われない。同じ言葉をしゃべらないし、理解しない。理解したくもない」――自身の仕事観について

「あの頃は頭がおかしくなりそうだった。なんてだらけた男なんだってね。僕たちには毎日欠かさず働く責任がある。スイスイ乗り切れることなんてないんだ」――シャキール・オニール(Shaquille O'Neal)の真面目とは言いがたい練習態度を振り返って

「これでシャックを1つ上回った。だからもう疑う余地はないはずだ」――2010年、長年のライバルにして、元チームメートであるオニールを上回る5つ目のチャンピオンリングを獲得して

「僕は自分に自信がない。いつも不安を感じている。失敗が怖い。コートでまばゆい照明を浴びながら、『腰が痛い。足が痛い。膝が痛い。もう無理だ。 とにかくゆっくりしたい』と思う夜は僕にもある。僕らはみな、自分に自信がない。それを否定することはできない。だけど同時に、それに屈服することもない。ただ受け入れる」――自身の力の衰えについて

「たしかに僕が泣かせてきた選手はたくさんいる。だけど、僕が意地悪だと泣く奴がいるとしたら、そいつと一緒にプレーオフでプレーすることは絶対にしたくない」――自身のチーム観について

「偉大な選手の一人になりたいと思い、そのために必要な犠牲を理解してそれと付き合っていくか、それともそんなの無理だから、そこらにいる選手の一人で終わっても構わないと思うか、どちらかだ」――チームメートでルーキーのディアンジェロ・ラッセル(D'Angelo Russell)に対する助言

「僕を受け入れた人もいた。そうじゃない人もいた。そういうことさ」――引退発表の際、自身がこれまで賛否両論を集めてきたことについて

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