【1月28日 AFP】27日に行われた全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)男子シングルス4回戦で敗退が決まったニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が試合後、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に敗れたのは「本当に悔しい」が、今後に期待を持てる内容を見せた大会を終え、「人間として成長した」と話した。

 気性の荒さで知られるキリオスは、ナダルに最終的に3-6、6-3、6-7(6-8)、6-7(4-7)で敗れはしたが、この日の試合でも今大会を通じて印象的だった冷静な戦いぶりを披露した。

 キリオスは試合後、「負けたのは本当に悔しい。もちろんこういう試合に一番勝ちたいと思っているから。でも全体的に(オーストラリアでの)この夏を楽しめた」と話し、「人間として成長できたように感じる。テニス選手としては、結構どうでもいいかな」と続けた。

「もちろんこの方向に進み続けていきたい。自分の問題は、何度も同じ態度を見せてしまうこと」「これを続けていければと思う。一日一日取り組み、前向きな姿勢でポジティブな空気をつくっていきたい」

 バスケットボールの熱狂的なファンでもある24歳は、前日に伝説的選手のコービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏が死亡したことを受け、同氏が所属したロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のジャージーを身にまとってコートに入場し、哀悼の意を表した。

 過去にはテニスよりもバスケットボールの方が好きと発言したこともあるキリオスは深く落ち込んだというが、四大大会(グランドスラム)19勝を誇る王者ナダルとの試合に向けては、「恐ろしい」ニュースがモチベーションになったと明かした。

 キリオスはブライアント氏について「彼のような選手は出てこないと思う。トレーニングの仕方、彼のやること、そしてプレーと、他とは異なる存在だった」「スペシャルだった。とにかく悲しい。自分の生活ではバスケットボールのことばかり考えている。とにかく重く、つらい」と語った。(c)AFP