【1月27日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)の元スーパースター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏が死亡したと報じられたヘリコプターの墜落事故について、乗っていた9人全員が死亡したことが保安局から発表された。

 当初の報道では、乗っていたのは5人とされていたが、ロサンゼルスの郡保安官が「生存者はいない。乗っていたのはパイロット1人、乗客8人の合計9人だ」と話し、全員の死亡が確認されたことを明かした。

 ヘリは濃い霧の中でロサンゼルス郊外のカラバサス(Calabasas)で墜落し、当局によると午前9時37分(日本時間翌27日午前1時37分)頃に墜落に関する通報が入った。火事が起こったため、消防隊は医療器具のほかに消火ホースも担いで斜面を登ったという。

 ロサンゼルスのエリック・ガルセッティ(Eric Garcetti)市長も、犠牲者の中にブライアント氏と娘のジアナ(Gianna Maria-Onore Bryant)さんが含まれていたことを明かし、ツイッター(Twitter)で「LAはブライアント氏の家族とともに、本日の悲劇で命を落としたジアナさん、そして父君とご友人を悼みます」と話した。ブライアント氏はヴァネッサ(Vanessa)夫人との間に4人の子どもをもうけており、ジアナさんはその1人だった。

 報道によれば、ヘリはジアナさんの所属するバスケットチームの試合に向かうところで、地元メディアは他にもう1人の選手とその親が同乗していたと伝えている。

 カリフォルニア州の大学オレンジコーストカレッジ(Orange Coast College)は、野球部のヘッドコーチ(HC)を務めるジョン・アルトベッリ(John Altobelli)氏(56)がヘリに乗っていたことを発表。米CNNによれば、ケリー(Keri)夫人と2人の娘のうちの1人アリシア(Alyssa)さんも搭乗していたという。

 保安官は報道陣に対し、家族による身元の確認と検視が終わるのを待ってから、犠牲者の身元を明かすと述べた。

 米運輸安全委員会(NTSB)も、現地に18人編成のチームを派遣して調査に協力すると発表。委員会のメンバーは「パイロットの経歴を調べ、他にクルーが乗っていなかったかを確認する」と話し、ヘリがブラックボックスを搭載している型だったことから、その回収も目指すと述べている。(c)AFP