【2月10日 CNS】中国・甘粛省(Gansu)甘南チベット族自治州(Gannan Tibetan Autonomous Prefecture)夏河県(Xiahe)文化体育・広電観光局は1月22日、「世界のチベット学府」と呼ばれるラプラン寺(Labuleng Temple)の文化財保護工事が計画の90%を終え、そのうち14の佛殿の文化財本体の修繕が終了、7つの佛殿壁画を修復し、修復面積は6000平方メートルに達したことを明らかにした。

 ラプラン寺は300年を超える歴史があり、チベット仏教ゲルク派で最大の寺院の一つ。経文の所蔵数は中国で最大、学術水準は最高で、学者輩出数は最多のチベット仏教寺院だ。1982年に国務院から全国重点文化財保護単位に指定されている。

 ラプラン寺の文化財で、最も高い場所に位置し、現存する最も古いチベット漢混合式建築は弥勒佛殿で、黒々とした様態を一変させ、元来の精緻なものとなっていた。

「この工事には、文化財本体の保護修繕、木製構造物の彩色絵画修復、安全保護など6工程が含まれている。以前は、ラプラン寺には安全保護機能はなく、文化財保護の中でこの工事を行うことは重要だ」と索南嘉(Suo Nanjia)副局長は説明。25棟の老朽建築に対する安全保護工事は、すでに甘粛省政府により検査が完了したという。

 索南嘉(Suo Nanjia)副局長によると、文化財の修繕は細かく時間がかかるもので、実際の作業の中で不確定な要素が多く、専門家が繰り返し検証をしつつ解決していく。文化財保護工事は90%終わったとはいえ、修繕はしばらく続けていかなければならないとしている。

 今回の修繕工事は3億500万元(約48億円)を投じ、2012年9月に始動した。改革開放開始以来、ラプラン寺で行う史上最大規模の修繕となっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News