【1月26日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は25日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第23シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は第16シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)との5セットにわたる激闘を6-2、7-6(7-5)、6-7(6-8)、6-7(7-9)、7-6(10-8)で制し、16強入りを果たした。

 母国の観客から熱狂的な応援を受けながら、4時間26分の緊張感あふれる接戦をものにしたキリオスは次戦、第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との注目の対決に臨む。

 キリオスは試合後、「クレイジーだった。今は言葉が出てこない。信じられない。今の気持ちを表現する言葉が見当たらない」「壮絶だった。状況を処理しきれていない」と話し、「彼(ハチャノフ)はものすごい戦士だ」と付け加えた。

 4回戦で対戦する世界ランキング1位のナダルとは因縁があり、昨年にはキリオスがナダルは「めちゃくちゃぷりぷりしている」と軽蔑的な発言をしたほか、今大会2回戦の試合中にもサーブのルーティンをまねてばかにするような場面があった。

 しかし、この日の試合後には「対戦成績では彼(ナダル)が勝ち越している。自分たちの間で起きることに関係なく、彼は素晴らしい選手だ。史上最高といっても過言ではない」と因縁を鎮めるようなコメントを残した。

 一方のナダルも同胞のパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta)を6-1、6-2、6-4で退けた試合後にキリオスについて問われると、「良いテニスをプレーして、競技に対する情熱を示している時の彼は、僕たちのツアーにとって前向きな存在だ」「もちろん他のことに気を取られている時の彼は好きじゃない」と話し、こちらも穏便な対応を見せた。(c)AFP/Martin PARRY