【7月3日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)は2日、男子シングルス1回戦が行われ、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は7-6(7-4)、3-6、7-6(12-10)、0-6、6-1で同胞のジョーダン・トンプソン(Jordan Thompson)に勝利した。

 次は大会第3シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との大一番だが、キリオスは「お互いにリスペクトはしているが、それだけだ」と過去の因縁を意識するようなコメントを残している。

 両選手は、メキシコ・オープン(Abierto Mexicano TELCEL Presentado Por HSBC 2019)での荒れた試合以来の因縁がある。その試合でアンダーサーブを繰り出すなどしたキリオスに対して、敗れたナダルが「敬意を欠いている」と苦言を呈すと、キリオスが自分とは「正反対」などと言い返し、論争になった経緯がある。

 そのためか、キリオスの気持ちはナダルとの2回戦に完全に向いていた。キリオスは「僕とラファが一緒にビールを飲むかは分からない。テニス選手として以外の彼は知らない」「仲良くなれる相手もいれば、そうじゃない相手もいる」「お互いにリスペクトはしているが、それだけだと思う」とコメントした。

 ナダルの方は、「正直に言って、もう自分もそういう年齢じゃないんだ。言うには言ったが、それだけだ。誰かと言い争うような人間じゃないんだよ」と、4日の試合を前に改めて因縁をあおるようなことはしないと話している。

 キリオスは、勝利したメキシコ・オープンの試合を含め、ナダルとの6回の直接対決で3勝を挙げており、ナダル戦で再び自分の力を証明する機会が来た興奮を隠そうとしていない。

「待ちきれないね。ドローが出た瞬間から、彼が同じ山にいるのが分かってめちゃくちゃうれしかった」「子どもだったら、自分が世界最高と思うコートで、世界最高の選手たちと対戦したいと思うはずだ」

「これは保証されたものじゃない。自分が今と同じ立場で、またここへ戻って来られるとは限らない」「けがをすることだってあり得る。だから次の試合は、自分の最高のショットを打って、全力でチャンスをつかみにいくよ」

「自分の大好きなことを続けていく。次が終わっても、またこの素晴らしい場所に戻ってくる」

 予選勝者の杉田祐一(Yuichi Sugita)に6-3、6-1、6-3で完勝したナダルも「僕の意見は明快だ。次の相手はトップレベルの才能を持った、気持ちが乗っているときには非常に危険な選手」「そして彼はたいてい、最高の選手と対戦するときは気持ちが乗っている。そうなったときの彼は難敵だ」とコメントしている。(c)AFP/Dave JAMES