【1月23日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)の時価総額が22日、初めて1000億ドル(約11兆円)を超えた。米自動車大手3社(ビッグスリー)のうちの2社であるゼネラル・モーターズ(GM)とフォード(Ford)の時価総額の合計を抜いた。

 同日朝の米株式市場でテスラ株は前日比約6%高となり、時価総額は1050億ドル(約11兆5000億円)に達した。これにより共同創業者で最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク(Elon Musk)氏には巨額の報酬が支払われる可能性がある。

 2018年3月にテスラの取締役会が承認した報酬支給制度では、マスク氏はテスラの業績に基づき株式報酬を受け取ることになっている。目標は10年間で12段階に設定され、マスク氏は一定条件下で1段階達成するごとにテスラの時価総額の1%に相当する株式を得る。

 マスク氏はこの支給制度について、時価総額1000億ドルに達するまでは、いかなる形の報酬も一切受け取らないとの取り決めに合意していた。

 もしテスラが今後6か月間、1000億ドルの大台を維持すれば最初の目標達成となり、マスク氏は3億4600万ドル(約380億円)相当の報酬を手にすることになる。

 将来的にはテスラの時価総額が6500億ドル(約71兆円)に達すれば、マスク氏は500億ドル(約5兆5000億円)もの報酬を受け取る可能性がある。

 テスラは昨年、前年比50%増の約36万7000台を売り上げた。世界で年間約1000万台を販売するトヨタ(Toyota Motor)や独フォルクスワーゲン(VW)と比べるとまだ規模は小さいが、投資家らは期待値からテスラの評価を高めており、それが自動車業界を変化させつつある。
(c)AFP/Rob Lever