【1月22日 AFP】カナダのバンクーバー島(Vancouver Island)で新生活を開始した英国のヘンリー王子(Prince Harry)とメーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)。地域の住民はすでに夫妻がハイキングをするところや地元の市場にいるのを見掛けており、多くが2人を歓迎している一方、メディアの熱狂に困惑の声も上がっている。

 英王室から「離脱」した現在、ヘンリー王子夫妻は長男のアーチー(Archie)ちゃんと共にバンクーバー島のミルフルール(Mille Fleurs)にある木々に囲まれた風光明媚(めいび)な邸宅で暮らしている。

 夫妻宅から近い歩道で犬を散歩させていた近隣住民はAFPに対し、ヘンリー王子一家の新生活に立ち入る行為に反対の立場を示し、夫妻のプライバシーを守ろうとする地元の姿勢は誇れると述べた。

 近くをジョギングしていたメーガン妃に会い、「おはようございます」とあいさつを交わしたというアン・ガーリング(Anne Girling)さんは、「(プライバシーを侵害する行為は)好きではない。2人をそっとしておくべきだ」と語る。

 またアーチーちゃんが人生初の雪を近所で経験したと聞いて特別な思いを抱いたというスー・スターキー(Sue Starkey)さんは、近隣地域について「非常に友好的」と表現し、「本当に誇らしいのは近隣住民が一家に大変敬意を払っており、干渉しないようにしていること。壁越しにのぞくようなことはしていない」と述べた。

 一方で別の住民ローリー・ケリー(Laurie Kelly)さんは、地元が突然世界の注目の的になったことについて不満を示している。

 ケリーさんは他人を詮索するような行為は「カナダ人らしくない」と述べ、「私たちはみんな他人の領域や生活の自由を大切にし、この美しい国を楽しんでいる」「ヘンリー王子一家がここに来ると決めたこと、それは栄誉なことだろう。ただ、そのことが熱狂をあおっている。誰一人としてそれを好ましく思っていない。一家をそっとしておいて、自分たちの生活を送れるようにしてあげる必要があると強く感じている」と述べた。(c)AFP/Alia DHARSSI