■治療費は集まったが…

 メディアが呉さんの窮地を伝えると、多くの人が心を痛めて救いの手を伸ばした。2019年10月30日の時点で、インターネットの募金プラットフォームに寄せられた金額は80万元(約1280万円)を超えたほか、大学関係者や故郷の村などからの援助が集まっていたが、命を救うことはできなかった。

 2019年11月7日、呉さんは貴陽市第二人民医院から貴州医科大学付属医院に転院した。遺伝子検査の結果、早老症(HGPS)と診断された。体の老化速度が正常な人の5~10倍速く、体内器官が急速に老化し、通常7年から20年しか生きられない先天性の遺伝性疾患で、有効な治療法はないという。

 多くの人が呉さんの体重が20キロ余りしかなかったことに、長期的な栄養不良によって拒食症になっていたのではないかなどと疑問を呈したが、大学が調査した結果、健康な学生と同じように食事を取っていたことが確認されている。

 呉さんの弟の江竜(Wu Jianglong)さんは14日、遺族を代表して「献体証明書」に署名を行った。姉の遺志に基づき、遺体を貴州医科大学に提供し、教育と科学研究のために使うことに同意した。(c)CNS-中国青年報/JCM/AFPBB News