【1月18日 AFP】革命で退位に追い込まれたイランの故パーレビ(Mohammed Reza Pahlavi)国王の息子、レザ(Reza Pahlavi)元皇太子(59)が15日、亡命に近い生活を送っている米国で記者会見に出席し、イスラム教最高指導者が率いるイランの現在の体制は数か月以内に崩壊するだろうと述べ、欧米の主要諸国に対してイラン政府と交渉しないよう促した。

 シンクタンク「ハドソン研究所(Hudson Institute)」で演説したレザ氏は、イランで昨年11月に大規模デモが行われ、今月ウクライナの旅客機が誤って撃墜された後にも同様の抗議運動が起きたことについて、1979年に自身の父を退位に追い込んだ革命が思い起こされるとして、「ヤマ場を迎えるのは、時間の問題だ。今は、そうした状態にあると思う」と続けた。

 さらに、「これから数週間、または数か月で(現在の体制は)最終的な崩壊を迎える。1978年に革命が起きる前の最後の3か月と変わらない」と述べた。

 イランを追放された活動家らは、これまでもたびたび体制の崩壊を予想してきたが、レザ氏は、イラン国民は「今回、40年ぶりにそのチャンスを感じ取っている」かもしれないとして、デモ参加者らの間で不安が弱まり、自称改革派がイスラム体制から距離を取りつつあることが、その兆候だと指摘した。

 親欧米派だったパーレビ元国王は、米国と強い関係を築いていた。レザ氏は、10代の頃から一度もイランに戻っていない。

 レザ氏は、過去の交渉は失敗に終わったとし、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がイランに「最大限の圧力」をかけ、厳しい制裁で同国政府を孤立させようとした試みをおおむね支持すると主張。王政復活の可能性は否定しているが、現在の体制を世俗主義的な民主体制に変えようとしているイラン国民の幅広い連携を支持したいと述べた。(c)AFP