【1月16日 AFP】大会出場後のマレーシアで交通事故に巻き込まれ、負傷したバドミントンの男子世界ランク1位、桃田賢斗(Kento Momota)が退院し、15日に帰国した。

 13日未明、クアラルンプール空港(Kuala Lumpur International Airport)に向かう途中で交通事故に遭った25歳の桃田は、顔の裂傷と全身打撲で2か月ほど戦線離脱になるとみられている。

 黒のキャップをかぶってマスクをした桃田は、空港に到着すると待ち構えていた報道陣の前を無言で通り過ぎた。

 今回の事故では運転手が死亡したほか、コーチと理学療法士、競技関係者1人も軽傷を負っており、桃田にとっては金メダル獲得を目指している東京五輪に向けた準備への影響が懸念される。

 日本バドミントン協会(NBA)の専務理事を務める銭谷欽治(Kinji Zeniya)氏は14日、3月11日に始まる全英オープン(YONEX All England Open Badminton Championships 2020)を復帰の目標にしていく方向だとAFPに話した。

 銭谷氏は、2019年に史上最多となる年間11勝を挙げた桃田は、東京での「五輪に並々ならぬ熱意」を持っているが、時間をかけて完治するよう促した。「追い込みすぎることなく、焦らずに全力を尽くしてほしい」

 銭谷氏によれば、桃田は顔の裂傷と全身打撲のけがをしたものの、当初報じられていたような顎と鼻の骨折はなかったという。(c)AFP