【1月13日 AFP】スペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup 2020)は12日、サウジアラビア・ジッダ(Jeddah)で決勝が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は0-0で延長を終え迎えたPK戦を4-1で制してアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に勝利し、通算11度目の優勝を果たした。

 レアルのティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)とアトレティコのヤン・オブラク(Jan Oblak)は120分間ゴールマウスに君臨したが、PK戦ではクルトワがヒーローとなった。サウル(Saul Niguez)のシュートがポストをたたいて迎えた2人目でクルトワは、トーマス・パルテイ(Thomas Partey)が蹴ったボールをセーブした。

 レアルは4人目のセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)がシュートを成功させて、今季初タイトルを獲得。次のターゲットはリーグ戦と欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)となった。

 延長戦でアトレティコは、アルバロ・モラタ(Alvaro Morata)がクルトワと1対1になるチャンスを迎えたが、レアルはフェデリコ・バルベルデ(Federico Valverde)が後ろからのファウルで決定機を阻止。退場と引き換えに決勝点を阻んだ。

 バルベルデは「やるべきではないプレーだしアルバロには謝りたいが、あれは自分に残された唯一の選択肢だった」と退場のシーンを振り返った。

 一方、アトレティコを率いるディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は、「試合で最も重要な局面だった」とコメント。「もし彼(バルベルデ)が突破を阻止しなければゴールだったが、彼の立場になったら誰でも同じことをすると彼には伝えた」

 この結果、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督の決勝での無敗記録は続くこととなった。レアルでジダン監督はチャンピオンズリーグを3度制覇し、クラブW杯(FIFA Club World Cup)、UEFAスーパーカップ(UEFA Super Cup)、そしてスーパーカップで2度ずつ優勝を成し遂げている。

「選手として、そして今は監督として多くのタイトルを手にしている。だが選手を祝福する。十分なハードワークがあればどんなものも勝ち取ることができる」

 今大会はスペインサッカー連盟(RFEF)が出場チーム数を4チームに拡大し、女性の扱われ方や人権侵害について長らく批判されているサウジアラビアでの開催を決めたことで注目を集めた。

 試合前にRFEFのルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)会長は、新しいフォーマットがうまく機能したと自画自賛し、「こういったイベントを運営し始めたばかりの国なので、われわれは改善していかなければならない」とコメントした。(c)AFP