【1月11日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は10日、五輪が世界を「団結」させるものでなければならないと訴え、今年開催される東京五輪では抗議パフォーマンスなどを禁止すると改めて強調した。

 スイス・ローザンヌ(Lausanne)で開かれたIOC理事会において、バッハ会長は五輪憲章第50条で定められている禁止事項やそのルールを尊重しなかった場合の制裁に関して、明確に示した最新の指針の「重要性」を強調した。

「アスリートとアスリートの競技パフォーマンスにとって、五輪は常にグローバルなプラットフォームである。政治的主張もしくは分断の可能性を促進するためのプラットフォームではなく、またそうであってはならない」「政治的中立が尊重されなければ、五輪は世界を分断し、団結させるものではなくなってしまう」

 五輪憲章第50条に記載された最新のガイドラインでは、選手とコーチをはじめトレーナーや関係者が、競技場や選手村に加え、開会式および閉会式や表彰式で政治的抗議を行うことが禁じられている。それらの規則に従わない場合は、IOCや各競技の統括団体、そして当事国の五輪委員会から制裁を受けることになる。

 しかしながら、選手がソーシャルメディアの個人アカウントや公式メディア会見において、政治的見解を示すことは認められる。(c)AFP