【12月19日 AFP】近代五輪の「父」として知られるピエール・ド・クーベルタン(Pierre de Coubertin)男爵が、1892年に仏パリで五輪開催を提唱した演説原稿が18日、880万ドル(約9億6000万円)で落札された。スポーツ関連品としては史上最高額だという。競売大手サザビーズ(Sotheby’s)が明かした。

 落札予想額は100万ドル(約1億1000万円)だったが、米ニューヨークで開催されたオークションでは12分間にわたる激しい入札競争の末、約9倍の価格で競り落とされたという。

 クーベルタン男爵は14ページにわたる原稿で、古代五輪を新しい国際大会として復活させる構想を訴え、アスリートが能力向上を追求することは個人と社会にとって有益であると主張。その2年後に国際オリンピック委員会(IOC)を設立し、さらに2年後の1896年にはアテネで第1回五輪が開催された。

 スポーツ関連品のこれまでの最高落札額は、野球界のレジェンドであるベーブ・ルース(Babe Ruth)氏が着用したユニホームにつけられた560万ドル(約6億1000万円)だったという。(c)AFP