【1月9日 AFP】オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)は8日、女子テニス界の「新たな構想」に着手していると明かした。協会に対しては、男子の国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)が優先され、ブリスベン国際(Brisbane International 2020)に出場している女子選手が後回しにされているという批判がトップ選手から上がっていた。

 ATPカップと同じ、クイーンズランド・テニス・センター(Queensland Tennis Centre)で行われたブリスベン国際に出場したマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)やスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)は、女子選手が不当に屋外コートに追いやられているとして、大会の日程を厳しく批判した。

 そうした中で、ブリスベン国際の大会ディレクターを務めるマーク・ハンドレー(Mark Handley)氏は、今年からATPカップが新設されたオーストラリアのテニス界は「移行期」にあると述べ、豪協会は2021年に女子の新フォーマット導入を検討していると語った。

 ハンドレー氏は「テニスシーズンの華々しい幕開けを告げる、オーストラリアの夏をつくっていくためにツアー側と動いている」とコメントした。「ATPカップはその第1弾。われわれは今、新たな構想について女子テニス協会(WTA)としっかり話し合っており、この期間が持つ可能性に胸を膨らませている」

 女子版ATPカップともいえる大会については、さっそく好意的な声が上がっており、全米オープン(US Open Tennis Championships)で準優勝の経験を持つマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)も歓迎すると話している。

 また、四大大会(グランドスラム)通算16勝を誇る男子のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)も、女子版ATPカップの成功を予想し、「ダメな理由が分からない。 こういう形式はWTAツアーに利益やポジティブな結果をもたらすと思う」とコメントした。(c)AFP/Andrew DENT