【1月8日 AFP】四大大会(グランドスラム)を5回制している女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が、出場したブリスベン国際(Brisbane International 2020)について、男子の国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)の後回しにされて屋外コートでの試合を強いられていることを批判し、「お下がりの大会」のように感じると話した。

 豪ブリスベン(Brisbane)のクイーンズランド・テニス・センター(Queensland Tennis Centre)では現在、新設のATPカップとブリスベン国際が同時開催されているが、男子の試合がセンターコートで行われている傍らで、女子は現地で非常に人気のある地元の世界ナンバーワン、アシュリー・バーティ(Ashleigh Barty)でさえ屋外コートへ追いやられた。

 この状況について、全米オープン(US Open Tennis Championships)で優勝経験のあるスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)は7日、男子優先で女子への敬意を欠いていると主催者を批判したが、これにシャラポワも同調している。

 ATPカップは8日のグループステージ最終日でブリスベンでの日程が終了するが、女子選手が9日以降にならないとセンターコートでプレーできないことについて、シャラポワは「みんな間違いなく把握しているし、気づいている」「なんだかお下がりの大会のように感じる」とコメントした。

 ATPカップでは、主審の両脇のベンチではなく、コートの隅にチームゾーンが設けられ、コート上で選手が助言を受けられるという、新しい取り組みが実施されている。シャラポワによれば、それがセンターコートを女子が共有できない理由の可能性があるという。

 シャラポワは、男子を優遇する動きについて「ちょっと異例の戦略的判断であることは間違いない」「本当かは分からないけれど、聞いた話では、コートの構造が問題で、端にベンチを置いてプレーするのは女子のレギュレーションにはないからということみたい」と話した。

「他に何か、(女子がセンターコートでプレーする)障害があるようには思えない。こちらにだって、センターコートでのプレーがふさわしい子たちがたくさんいる」「外から見た個人的な意見にすぎないけど、みんなで議論するべきだと思う」

 シャラポワは7日の1回戦で予選勝者のジェニファー・ブレイディ(Jennifer Brady、米国)に敗れ、大会から姿を消した。(c)AFP