【1月9日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督は8日、同国スーパーカップ(Spanish Super Cup 2020)がサウジアラビアで行われているのは金銭的な理由だと述べ、以前のフォーマットの方が良かったと認めた。

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 8日の準決勝では、レアル・マドリード(Real Madrid)がバレンシア(Valencia CF)に3-1で勝利。バルセロナは9日にアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と試合を行う予定で、この勝者とレアルによる決勝は12日にジッダ(Jeddah)で行われる。

 スーパーカップがサウジアラビアで行われるのは今年が初めて。主催者のスペインサッカー連盟(RFEF)が3年総額1億2000万ユーロ(約145億円)の契約を交わした時には物議を醸した。

 参加チームも金銭的な利益を得る。出場するだけでレアルとバルセロナは約600万ユーロ(約7億3000万円)を、アトレティコとバレンシアは約300万ユーロ(約3億6000万円)を手にできる。

 しかし、RFEFはスペインのファンを見捨てたとして非難されており、女性の扱われ方や人権侵害について長く批判されてきた国と提携することを疑問視する人もいる。

 記者会見に臨んだバルベルデ監督は、「この大会がいろいろ言われているのは知っているが、重要なのはサッカーがビジネスになっていて、ビシネスは収入を求めるものだということ」「われわれが今ここにいるのはそれが理由だ」とコメントした。

 昨季までのスーパーカップは、新シーズンが開幕する前の8月にスペインで行われ、前シーズンのリーグ王者と国王杯(Copa del Rey)王者の2チームだけが出場していたが、RFEFは開催国の変更だけでなく出場チーム数も4チームに拡大した。

 バルベルデ監督は「これまでとは全く異なるフォーマット」「ずっとシーズン最初のタイトルだったし、新シーズンの開幕を告げるものだった。私としては前の形で良かった」と続けた。

「変わったから、どうなるか見てみよう。実際に始まったら評価されるだろう。強豪4チームが出場するのは興味深いが、スポーツ的な観点でどうなのかは分からない」 (c)AFP