【1月9日 AFP】(更新)英国のヘンリー王子(Prince Harry)とメーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)は8日、高位王族の地位から退き、北米で過ごす時間を増やすとの電撃発表を行った。

【図解】英国のロイヤルファミリー家系図

 ヘンリー王子夫妻はバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)を通じ出した声明で、「『高位』王族としての地位から身を引き、経済的独立に向けて取り組むと同時に、引き続き女王陛下を全面的に支援する」と表明。

 さらに「数か月にわたる熟考と内部協議の末、私たちは本年を、この機関における進歩的で新しい役割を切り開いていくための移行期に充てることを決めた」とし、「私たちは英国と北米での時間のバランスを取る予定だ」と述べた。

 王子夫妻の発表は、他の王室メンバーにとって寝耳に水だったようだ。エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の報道官は短い声明を出し、王子夫妻との協議は「初期段階」にあると説明。「われわれは2人が異なったやり方を望んでいることは理解しているものの、これは時間を要する複雑な問題だ」と表明した。

 高位王族の役割は公式には定められていないが、一般的には王位に近い存在で、王に代わって公務を頻繁に行うものと考えられている。

 昨年は英王室にとって波乱の1年となり、ヘンリー王子夫妻は王族としてのプレッシャーや家族関係に生じた溝といった問題に苦慮してきた。

 王子夫妻は、2018年の挙式と昨年5月の長男アーチー(Archie)ちゃん誕生後、メディア攻勢による圧力に悩んでいると告白。昨年のクリスマス休暇はエリザベス女王ら王室メンバーではなく、カナダでメーガン妃の母ドリア・ラグランド(Doria Ragland)さんと共に過ごすと発表した。(c)AFP