【1月4日 AFP】仏パリ・オペラ座(Opera)ではバレエダンサーらが1か月にわたってストライキを続けており、それによる同歌劇場の損失額は1200万ユーロ(約14億円)以上に上っていることが分かった。ダンサーらが死守しようとしているのは、「太陽王」ルイ14世(King Louis XIV)の時代に導入された年金を受給する権利だ。

 オペラ座はAFPに対して、昨年12月5日にダンサーらがストを決行して以来、バレエとオペラの63公演が中止になり、経済損失はオペラ座史上最高額に達していることを認めた。

 ストには技術スタッフや裏方も参加している。これまでオペラ座ではスタッフがストを行った例は何度もあるが、ダンサーがストに参加した前例は同バレエ団の350年の歴史のなかではまれで、世界的なニュースになっている。

 損失額が膨らむ中、オペラ座の総支配人を退任予定のステファン・リスネ(Stephane Lissner)氏は、今後の上演作品の資金が枯渇することを懸念している。

 前回、オペラ座で大規模なストが起きたのは2007年で、このときは17公演が中止になり、損失額は320万ユーロ(約3億9000万円)だった。(c)AFP/Rana MOUSSAOUI