【1月3日 AFP】男子テニスのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は2日、母国で続いている森林火災の被害に遭った人々を支援するため、国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)を含むオーストラリア開催の大会でサービスエースを1本記録するごとに200豪ドル(約1万5000円)を寄付すると発表した。

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 今回の森林火災に関連して18人が命を落とし、避難を余儀なくされている人も多数いる中、選手の先頭に立って支援の声を上げている24歳のキリオスは、「火災の被害を受けた人たちへの支援を始める。この夏に出場する全大会で、エース1本につき200豪ドルを寄付する」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 これに対し、ATPカップで同じオーストラリア代表として出場するアレックス・デミノー(Alex De Minaur)は、キリオスのツイートにリプライする形で「いいね。僕はエース1本につき250豪ドル(約1万9000円)を寄付する。君ほど多くエースが打てるとは思わないから」と気前よく同調した。

 ATPカップの他に今月はエキシビション大会のクーヨン・クラシック(Kooyong Classic 2020)、四大大会(グランドスラム)の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)に出場するキリオスは、この投稿の前にも支援の呼びかけを行い、オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)のクレイグ・タイリー(Craig Tiley)最高経営責任者(CEO)の賛同を得ていた。

 ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)やラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)らトップ選手も出場する新設のATPカップでは、開幕前から森林火災が大きな話題になっており、大会ディレクターは開幕を迎えた3日、10日間にわたる大会期間中に記録されたエース1本につき100豪ドル(約7600円)を寄付すると発表した。

 今月12日の大会閉幕までに1500本以上のエースが記録されると見込まれており、最終的に約15万豪ドル(約1130万円)が集まると予想される。(c)AFP