【1月1日 AFP】男子テニスの新シーズンが、新設された国別対抗戦のATPカップ(ATP Cup 2020)で幕を開ける。3日に開幕する今大会では、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)やノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)らが今年最初の四大大会(グランドスラム)へ向け好スタートを目指す。

 ATPカップでは24か国が6組に分かれ、オーストラリアの3都市で総当たり方式のグループステージを戦い、上位8か国がノックアウト方式の決勝トーナメントで優勝を争う。

 改革された国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup)、欧州チームとワールドチームの対抗戦レーバー・カップ(Laver Cup)に続く三つ目の団体戦となる今大会では、目玉選手のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が欠場し、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)と錦織圭(Kei Nishikori)も故障で出場を断念した一方、トップ30の大半が顔をそろえる。

 個人競技として知られるテニスだが、ATP選手協議会(ATP Player Council)のトップも務めるジョコビッチは、チーム戦の増加傾向を歓迎している。

 世界ランキング2位のジョコビッチは、「僕たち選手は90パーセント以上を個人としてプレーしており、団体戦の大会数は多くない」とした上で、「たくさんの国が一堂に会す中で、母国を代表するのは素晴らしい気分だし、非常に誇らしい。このような大会は間違いなくインパクトを残すと思う」と語った。

 地元オーストラリアのニック・キリオス(Nick Kyrgios)も、ジョコビッチと同様に「最高の大会」になると考えており、「ツアーで戦う誰もが仲間と一緒に戦いたいと思っている。自分の国を代表し、世界の最高の選手たちとプレーすることを上回るものはない」と話した。

 ATPカップは3日から12日にかけて開催され、グループステージは各都市で1日2試合が行われる。各カードはシングルス2試合、ダブルス1試合で構成され、2勝した国が勝利チームとなる。

 グループステージはシドニー、ブリスベン(Brisbane)、パース(Perth)で行われ、決勝トーナメントはシドニーで開かれる。選手はシングルスで最大750、ダブルスで最大250のATPランキングのポイントを獲得でき、賞金総額は2200万豪ドル(約16億円)となっている。

 ATPカップのグループステージの組み合わせは以下の通り。

■グループA(ブリスベン):セルビア、フランス、南アフリカ、チリ

■グループB(パース):スペイン、日本、ジョージア、ウルグアイ

■グループC(シドニー):ベルギー、英国、ブルガリア、モルドバ

■グループD(パース):ロシア、イタリア、米国、ノルウェー

■グループE(シドニー):オーストリア、クロアチア、アルゼンチン、ポーランド

■グループF(ブリスベン):ドイツ、ギリシャ、カナダ、オーストラリア

(c)AFP/Martin PARRY