【12月30日 AFP】クリスマスにフィリピンを襲った台風29号(アジア名:ファンフォン、Phanfone)による死者が41人になったと当局が29日に発表した。数万人が現在も避難施設に身を寄せている。

 台風29号は、人気観光地がある中部ビサヤ(Visayas)諸島を直撃。28日にフィリピンから離れたが、被災状況の調査が進むにつれて被害規模は拡大している。

 27日時点の死者は28人だったが、29日までに41人に増えた。強風により転覆した船に乗っていた乗組員3人や、倒れた電柱で感電した警官、倒木に当たった男性の死亡などが確認されている。

 当局は行方不明者12人の捜索を続けている。

 最新情報によると、160万人超が台風29号の影響を受け、家屋26万戸以上が損壊。約10万人が避難を余儀なくされた。

 フィリピンは国民の大半がカトリック教徒であり、被災した住民の多くが避難所でクリスマスを祝った。被害の規模を考えると、住民たちは新年まで避難所で過ごさなければならない可能性もある。

 政府は台風29号による農業やインフラの被害額を2100万ドル(約23億円)と推定している。(c)AFP