【12月29日 AFP】フランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)は28日、レオナルド・ジャルディム(Leonardo Jardim)監督を再び解任し、前スペイン代表指揮官のロベルト・モレノ(Robert Moreno)氏を後任として招へいしたことを発表した。

 42歳のモレノ氏は、ルイス・エンリケ(Luiz Enrique)監督が重病の娘の看病のためチームを離れたことを受け、一時的にスペイン代表を率い、チームを2020年の欧州選手権(UEFA Euro 2020)出場に導いた。

 モナコのオレグ・ペトロフ(Oleg Petrov)副会長は、クラブの公式ウェブサイトで「ロベルト・モレノ氏の招へいを発表できることを非常にうれしく思う。彼と、チームを成功に導く手腕に大きな信頼を寄せている」と話した。

 一方のジャルディム監督は、昨季早々に解任されたが、後任のティエリ・アンリ(Thierry Henry)監督の下でもチームが絶不調から抜け出せなかったため、解任からわずか3か月後の2019年1月に電撃的に再登板。しかし今回、それから1年足らずで再び解任の憂き目に遭うことになった。

 もともとジャルディム監督の去就に注目が集まったのは9月のことで、当時チームは1億3500万ユーロ(約165億円)の大型補強を敢行しながら、開幕6試合で勝ち点3しか獲得できずにいた。

 このときは、その後の公式戦6試合で5勝を挙げて火を消し止めたが、12月中旬に行われたリール(Lille OSC)とのリーグ杯(French League Cup)で、ホームでふがいない試合を見せて大敗したことで、チームの方向性に対する疑問と監督への重圧が強まり、続くリーグ戦で同じリールに5-1で勝利したものの、解任の流れは変えられなかった。チームは現在、リーグ7位にとどまっている。

 モナコは2017年、ジャルディム監督の下でリーグ優勝を果たし、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)でも4強に躍進する幸せな時期を過ごしたが、その後、クラブのロシア人オーナーは資金調達を始めた。

 その中で、キリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)はパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain)、ティエムエ・バカヨコ(Tiemoue Bakayoko)はチェルシー(Chelsea)、ベルナルド・シウバ(Bernardo Silva)とベンジャミン・メンディ(Benjamin Mendy)はマンチェスター・シティ(Manchester City)、ファビーニョ(Fabinho)はリバプール(Liverpool FC)、トマ・レマル(Thomas Lemar)はアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)、ジブリル・シディベ(Djibril Sidibe)はエバートン(Everton)、ラダメル・ファルカオ・ガルシア(Radamel Falcao Garcia)はガラタサライ(Galatasaray)へ放出されている。(c)AFP