■ナポリの聖人

 当面の間、マラドーナ氏関連のコレクションは、展示場所がサン・パオロ・スタジアムであろうと地下室であろうと、ビニャティ家が所有権を持ち続けることになる。

 ビニャティさんいわく、「これまでのオファーを全部受け入れていれば、自分は年金だけで暮らしていけた」「しかし、こういった品は父と家族の思い出の品であり、売り物ではない」としている。

「この場所は、きょうだい同然の愛すべき人にささげています。私たちにとって、ディエゴは12番目のきょうだいです」

「彼はナポリの子どもであり、市民なのです。私たちは彼にそのことを見いだしています」

「彼が来れば、スタジアムには9万人が詰めかけるでしょう。マラドーナのことは、今の子どもたちも知っています。彼はナポリ市民のDNAに刻まれているのです」「マラドーナは(ナポリの守護聖人)聖ジェンナーロ(San Gennaro)です。彼は不滅の存在なのです」 (c)AFP/Stanislas TOUCHOT