【12月27日 AFP】リビアの首都トリポリをめぐって軍事組織と攻防戦を繰り広げている同国の国民合意政府(GNA)は26日、トルコに対して軍事支援を正式に要請する意向を示した。

 元国軍将校の実力者ハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)氏が率い、リビア東部を拠点とする民兵組織「リビア国民軍(LNA)」は4月、国連など国際社会が認めるGNAが統治するトリポリ奪取を目指し、攻勢を開始。急速に進軍したが、トリポリの手前で行く手を阻まれている。

 GNAのファティ・バシャハ(Fathi Bashagha)内相は隣国チュニジアの首都チュニスで記者団に対し、ハフタル氏が「外国勢力にリビア国内の軍事基地を提供している」と説明。「この状況が継続するならば、われわれにはトリポリを防衛する権利があり、トルコ政府に対し正式に軍事支援を要請することになる」と述べた。

 ハフタル氏がエジプトやアラブ首長国連邦(UAE)、ロシアの支援を受ける一方で、トルコはGNAを支持してきた。

 トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は26日、GNAを支援する部隊を派遣するための法案を2020年1月7日に議会に提出すると発表。トルコ軍によるリビアへの直接的な軍事介入の道を開いた。

 エルドアン氏は前日、チュニジアを訪問した際、「(GNAを支援する部隊の派遣を)要請されれば、受け入れる」と表明していた。(c)AFP